お風呂は毎日の疲れを癒やし、心身をリセットする大切な空間です。
そんなバスルームの中でも「ユニットバス」は、現在の住宅やマンションで非常によく使われているスタイルですが、実際にはその構造や種類、リフォームの選び方について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

今回は、ユニットバスとは何か、どんなメリット・デメリットがあるのかを詳しくご紹介します。
これからマイホームを持つ方、バスルームのリフォームを検討されている方にとって、必ず役立つ内容になっています。

1.ユニットバスとは？

ユニットバスとは、浴槽・床・壁・天井などがあらかじめ一体化されて製造されているお風呂のことです。
現場でパーツを組み立てて設置する方式で、工場での製造が主なため、品質が安定しており、短期間で施工できるのが特徴です。

もともとはホテルやアパートなどの狭小住宅向けに広まりましたが、近年では戸建てや高級マンションでも広めのユニットバスが採用されることが多くなっています。

【ユニットバスの種類】

ユニットバスにはいくつかのタイプが存在します。
以下のような分類で考えると分かりやすいです。

・1216サイズや1616サイズなど、浴室内の寸法で選ぶタイプ
・浴槽と洗い場が一緒の2点式ユニットバス
・トイレも含んだ3点式ユニットバス

戸建て用とマンション用でも少し仕様が異なり、戸建て用は地面に設置する関係で床下構造が厚くなっている場合があります。

2.ユニットバスのメリット

ユニットバスには多くの利点があります。
特に以下のような点が現代の住宅事情にマッチしています。

【施工期間が短い】

現場での作業が少なく済むため、在来工法と比べると工期が短く、数日で入れ替えが可能です。住みながらのリフォームにも適しています。

【防水性が高い】

工場で精密に作られたパーツを密閉する形で組み立てるため、つなぎ目からの水漏れが起きにくく、高い防水性があります。

【清掃性が高い】

表面がツルツルとしており、汚れがつきにくい素材を使用しているため、掃除がしやすく、カビも発生しにくいです。

【デザインが豊富】

近年のユニットバスは、色や質感、照明、浴槽の形状などが選べるようになり、ホテルライクな高級感のあるものも増えています。

【コストパフォーマンスが高い】

設計と施工の効率化により、在来工法よりも工費を抑えられるケースが多く、同じ予算でも機能性やデザイン性を高めやすいです。

3.ユニットバスのデメリット

一方で、ユニットバスには制限や不便さを感じる点もあります。
リフォームの際には、こうした点をよく理解したうえで検討することが重要です。

【サイズの自由度が低い】

あらかじめ規格化されたサイズの中から選ぶ必要があり、既存のスペースにぴったり合わない場合もあります。
特に築年数が古い家では要注意です。

【カスタマイズに制限がある】

壁のタイルや浴槽の素材など、細部まで自分好みに仕上げたいという方にとっては、選択肢が限られてしまう可能性があります。

【部分的な補修が難しい】

パーツが一体化しているため、たとえば壁だけ交換したい、床だけ変えたいといった部分的なリフォームが難しい場合があります。

【施工スペースに注意が必要】

現場搬入の際に天井高さや間口の広さが足りないと、組み立てができないことも。
事前の寸法確認が不可欠です。

4.ユニットバスに向いている人・向いていない人

【ユニットバスが向いている人】

・忙しくて掃除の手間を減らしたい
・シンプルで清潔感のある空間が好み
・短期間でリフォームしたい
・費用を抑えつつ、機能性も重視したい

【ユニットバスが向いていない人】

・本格的な天然素材（タイルや木材）を使いたい
・古民家など特殊な構造に住んでいる
・細かいカスタマイズを重視したい
・浴室と脱衣所を完全に独立させたい

5.ユニットバスのリフォーム費用相場

ユニットバスのリフォーム費用は、おおよそ以下のような価格帯になります。

・最低グレードの製品＋標準工事であれば、70〜90万円
・中価格帯の機能付きユニットバスでは、90〜120万円
・高級仕様や広めのサイズだと、150万円以上になることもあります

また、古い浴室からの交換では解体・配管・電気工事が追加されるため、別途費用がかかるケースもあります。マンションでは管理規約によって制限がある場合もあるため、事前確認が必要です。

6.後悔しないためのポイント

【事前にサイズと仕様を確認】

既存の浴室のサイズと搬入経路をしっかり調べておきましょう。
業者に現地調査を依頼するのが確実です。

【必要な機能に優先順位を】

浴室乾燥機、暖房、ミストサウナ、追い炊きなど、多機能化が進んでいますが、すべてを盛り込むと予算オーバーになりがちです。
何が自分たちのライフスタイルに必要かを明確にして選ぶことが大切です。

【保証とメンテナンス体制も要確認】

製品保証や施工保証の有無、万が一の際の対応スピードなども比較ポイントになります。
アフターサポートの手厚い業者を選びましょう。

まとめ：ユニットバスは「賢く選ぶ」ことが快適な生活への第一歩

ユニットバスは、機能性・清掃性・コストのバランスに優れており、多くの家庭で採用されています。
しかし、すべての家庭に万能というわけではなく、ライフスタイルや住まいの構造、好みによって向き不向きがあるのも事実です。

後悔しないリフォームにするためには、メリットとデメリットをしっかり理解したうえで、自分たちに最適な仕様を選ぶことが大切です。
専門業者に相談し、実際にショールームで見て触れて体感することもおすすめです。

日々の暮らしの中で「お風呂の時間」が楽しみになるような、そんなバスルームづくりを目指して、ぜひあなたにぴったりのユニットバスを見つけてくださいね。

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