皆さん、こんにちは。
「リフォームジャーナリスト」として業界のリアルを発信県し続ける、アドカラーズ代表の冨岡龍也です。
神奈川厚木市のリフォーム業者「アストモホーム」の経営者らが、組織的な詐欺の疑いで逮捕されたという衝撃的なニュースが、私たちの業界に再び激震を走らせました。
「屋根が浮いている」「このままでは危険だ」「中の板が腐っている」――。
こういった言葉巧みな嘘と不安を煽る手口で、本来は全く必要のないリフォーム契約を次々と結ばせ、お客様から400万円以上もの大金をだまし取ったとされる今回の事件。
報道に触れるたび、被害に遭われた方々の無念さ、そして何より大切な住まいへの信頼を踏みにじられた怒りと悲しみを思うと、同じリフォーム業界に身を置く人間として、言葉にできないほどの強い憤りと、業界全体への深い憂慮を感じずにはいられません。
「またしても繰り返されたのか…」。
これが、多くの真面目なリフォーム事業者の共通の思いではないでしょうか。
残念ながら、住宅リフォーム業界における悪質な訪問販売や、不当な高額請求、手抜き工事といったトラブルは、まるで根絶できない病巣のように、後を絶ちません。
国民生活センターや各地の消費生活センターに寄せられる相談件数を見ても、リフォーム関連のトラブルは常に上位を占め、特に判断力の低下した高齢者をターゲットにした卑劣なケースが後を絶たない現状は、社会問題としても深刻です。
「無料点検です」「近所で工事をしているのでご挨拶に」
などと近づき、巧妙に家に入り込んでは、
「このままでは大変なことになる」
と恐怖心を植え付け、冷静な判断を奪い、高額な契約を即決させる「点検商法」は、その典型的な手口と言えるでしょう。
なぜ、このような心無い詐欺行為が、この業界で頻発してしまうのでしょうか?
その根底にある大きな要因の一つとして、私は常々、リフォーム業界の「参入障壁の異常な低さ」を指摘してきました。
驚かれるかもしれませんが、現在の法律では500万円未満の小規模なリフォーム工事であれば、建設業の許可すら必要ありません。
これはつまり、極端な話、昨日まで全くの素人だった人間が、今日から「リフォーム専門家」を名乗り、お客様の大切な財産である住まいに手をつけることができてしまう、ということを意味します。
もちろん、大多数の事業者は高い志と確かな技術、そして何よりもお客様への誠実さをもって日々の業務に取り組んでいると固く信じています。
しかし、この低い参入障壁が、残念ながら一部の知識や技術、倫理観に欠ける悪徳な人間たちに「儲け話」の機会を与え、業界全体の評判を貶めているという事実は否定できません。
そしてもう一つ、この業界に深く根ざす問題が「情報の不透明性」です。
特に工事価格に関しては、一般のお客様にとって、何が適正で、何が不当なのかを見極めることが非常に困難です。
見積書を取り寄せても、「〇〇工事一式」といった大雑把な記載ばかりで、具体的にどのような材料が使われ、どのような工程で作業が行われ、それぞれにどれだけの費用がかかっているのか、詳細が全く開示されないケースが少なくありません。
この「ブラックボックス」状態が、悪徳業者が不当な利益を上乗せし、お客様を欺く温床となっているのです。「今この場で契約してくれれば特別に大幅割引します」「このキャンペーン価格は本日限りです」といった甘言で契約を急かし、お客様に比較検討や冷静な思考の時間を与えない。
このような手法がまかり通っていては、お客様との間に真の信頼関係など築けるはずがありません。
私が代表を務めるアドカラーズ株式会社は、創業以来、「ニゴリのない選択を。」という経営理念を何よりも大切にしてきました。
そして、その理念を具現化するための一つの答えが、徹底した情報公開であり、特に
「原価を隠さず、利益までも見せる積算見積書」
の提出です。
この取り組みを始めた当初は、同業者から「そんな馬鹿なことをして儲かるはずがない」「業界の常識を知らない」と揶揄されたことも一度や二度ではありません。
しかし、私は確信しています。
お客様に心から納得してリフォーム工事をご依頼いただき、その後の生活を末永く安心して快適に送っていただくためには、この「一点の曇りもない正直さ」こそが、何よりも重要であり、お客様と私たち施工業者の間に揺るぎない信頼を築く唯一の道であると。
私たちはお客様との関係を「裸の付き合い」だと考えています。
良いことも、悪いことも、メリットもデメリットも、全てを包み隠さず正直にお伝えし、お客様と一緒になって最善の選択肢を考え抜く。
それが、アドカラーズが貫き続けるリフォームへの姿勢です。
私自身、「ドラゴン冨岡 見積もりおじさん」として、X(旧Twitter)やYouTube、TikTokといったSNSを通じて、リフォーム業界の裏側や、悪徳業者の手口、正しい業者選びのポイントなどを積極的に発信し続けています。
これは、単に自社の宣伝や集客が目的ではありません。
長年この業界に蔓延る悪しき慣習や、巧妙化する詐欺の手口を白日の下に晒すことで、一人でも多くの消費者の皆さんが、リフォームで失敗するリスクを回避し、悪徳業者の魔の手から身を守るための「知識という名の武器」を身につけてほしい。
そして、究極的には「正直者が馬鹿を見ない世の中」「誠実な仕事が正当に評価される業界」を実現したい。その一心で活動を続けています。
今回の「アストモホーム」のような許しがたい事件の報道に接するたび、その決意はますます強固なものとなります。
では、私たち消費者は、悪質なリフォーム業者による被害を未然に防ぐために、具体的にどのような点に注意し、どのような対策を講じれば良いのでしょうか?
リフォームジャーナリストの視点から、改めて具体的な自衛策を提示させていただきます。
「無料で屋根を点検します」「近隣で工事をしている者ですが
まずはインターホン越しに対応し、安易に家に入れない勇気を持ちましょう。
「このままでは家が倒壊する危険がある」「今日中に契約すれば特別価格で」など、不安を煽り、契約を急かすのは典型的な危険信号です。
「家族と相談してから決めます」「複数の会社の話を聞いて比較検討したいので」とはっきりと伝え、一度冷静になるための時間と空間を確保しましょう。
これが最も重要な対策の一つです。最低でも2~3社から見積もりを取り、工事内容、使用材料、各項目の費用、保証内容などを詳細に比較検討しましょう。見積書が「一式」ばかりで詳細が不明な業者は論外です。適正価格や適正工期を見極める上で、相見積もりは不可欠です。
契約金額はもちろん、工事範囲、使用する部材のメーカーや型番、工事期間、支払い条件、そして特に重要なのがクーリング・オフ制度に関する記載です。
特定商取引法では、訪問販売などの場合、契約書面を受け取った日から8日以内であれば無条件で契約を解除できるクーリング・オフが認められています。
この説明がしっかりとなされているか、契約解除の条件や追加料金が発生する可能性についても、納得いくまで確認しましょう。
業者のホームページだけでなく、所在地、建設業許可の有無(500万円以上の工事の場合)、過去の施工事例、口コミなども確認しましょう。
あまりにも情報が少ない、悪い評判が多い場合は注意が必要です。
全国の消費生活センター(局番なしの「188」で最寄りの窓口につながります)や、公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターが運営する「住まいるダイヤル」(0570-016-100)などは、中立な立場で専門的なアドバイスや情報提供を行っています。
契約前はもちろん、契約後でもトラブルが生じた場合は、一人で抱え込まずにすぐに相談しましょう。
今回の「アストモホーム」の事件は、氷山の一角に過ぎないのかもしれません。
しかし、このような事件が繰り返されることで、真面目にコツコツとお客様のために汗を流している多くの善良なリフォーム事業者の信頼までが失墜してしまうことは、断じて許されません。
業界全体がこの問題を深刻に受け止め、内部からの自浄作用を強化し、悪質な業者が活動できないような仕組みづくり、そして消費者が安心してリフォームを依頼できる環境整備を、これまで以上に加速させる必要があります。
私たちアドカラーズは、これからも「正直者が馬鹿を見ない世の中」の実現を目指し、業界の透明性を高めるための情報発信と、お客様に心からご満足いただける誠実なリフォーム工事の提供を追求し続けます。
それが、この業界の信頼を少しでも回復させるための一助となると信じています。
最後に、今回の事件で被害に遭われた方々が、一日も早く精神的、経済的な平穏を取り戻されることを心よりお祈り申し上げます。
そして、このような悲劇が二度と繰り返されることのないよう、リフォームジャーナリストとして、また一人の経営者として、この業界の健全化のために、私はこれからも声を大にして警鐘を鳴らし続けていく所存です。
冨岡龍也 アドカラーズ株式会社 代表取締役 リフォームジャーナリスト
「ドラゴン冨岡 見積もりおじさん」
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